[立ち読みする]
平成13年から17年までの5年間の作品をまとめる。80余年の人生を凝縮し、前向きで若々しい意欲に溢れ、読むものに生きる勇気を与えてくれる第一句集。
凛とした響き
寒林の海の蒼さに立ち上る
『賀状』に収められた五年間の作品には、文子さんの人生が凝縮されている。そして、前向きで若々しい意欲に?れていて、読むものに生きる勇気を与えてくれる。 (跋・井上弘美)
余寒なほ漲る蔵の一切経
乾きつつピアノ出てゆく石蕗の花
明易の夢にまた母背負ひけり
歳晩や生家を毀つ清め塩
井上弘美抄出
跋文・井上弘美
装丁・君嶋真理子 四六判上製カバー装 194頁
●著者略歴
大正11年11月30日静岡県三島市生まれ。昭和14年伊東高等女学校(現静岡県立伊東高等学校)卒業。昭和17年静岡県立女子師範学校臨時教員養成所修了。平成3年歌集『一滴集』上梓。平成5年「砂丘」入会。平成10年「翌桧」入会。現在無所属。表千家茶道教授