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◆ふらんす堂文庫
代表作を網羅し精選412句を収録。
虚子の次女として生まれ、豊かな愛情のもとで俳句を学んだ立子。作品は平明にして清澄、その中に深い陰翳を宿す。
◆収録作品より
まゝ事の飯もおさいも土筆かな
仮住のなれぬ水仕や春浅き
大仏の冬日は山に移りけり
目の前に大きく降るよ春の雪
いつの間に風冷えて来し辛夷かな
蝌蚪一つ鼻杭にあて休みをり
今宵またくさばかけろふ灯に
水仙の花のうしろの蕾かな
金堂のほとりの水に菖蒲の芽
咲ききりし白木蓮の揺ぎかな
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[ほしのたつこ(1903〜1984)]
編集・解説:西村和子
栞:杉本秀太郎
装丁:千葉皓史
A6判フランス装
80頁
1997.01.26刊行