◆第五詩集
予期せず出会った舟の骨格を遠巻きに、そして徐々に近づき、夜露を踏んだ日、しんしんと満ちる永遠の波のゆらめきを周辺に感じその確信を以後、ひそかな標とした。よろめいて手をついた鉄材表面をゆるく風が弄ぶと、そこに細かな白い微光も浮きたち、まるで惑星の音楽が剝がれてゆくようだった。
*
往路がやがて復路となる
この謎もきっと色づいてゆく鐘、だから
道にはぐれた手の暗がりでかすかに、鳴ります……ように
(帯より)
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[すぎもととおる]
装丁:君嶋真理子
四六判変形並製小口折り表紙
132頁
2025/10/31刊行