◆第一句集
最寄駅まで短日の丘ひとつ
作者の視線がとらえているものの確かさ。それを読者として共に見つめることで一体となる感覚を味わいたい。
序より・片山由美子
◆片山由美子抄出十句
朝顔の向かうに朝の厨あり
白鳥の白のみ残り湖暮るる
春眠や老人もまた老いやすく
晩年の見えざるがよし草の花
まつすぐに杭の打たるる秋日和
ふるさとの道に迷ひし寒暮かな
万年はもたぬ人の世亀鳴けり
蜩のこゑ遠き日へ遠き地へ
三方の青嶺ゆるやかなる故郷
影の舞ふダンス教室冬の暮
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[なかじまやさか(1941〜)「香雨」同人]
序:片山由美子
装丁:和兔
四六判上製カバー装
212頁
2025/10/01刊行