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「遠くの山」以降6年間の252句を収めた第2句集。
中原幸子の俳句はとても伝統的です。世間では生真面目だけの笑いのない句を伝統的と称しがちですが、それはまちがい。俳句は意外性に富んだとてもおかしい文芸です。幸子のこの句集のように。以上、ネンテンからでした。(坪内稔典)
猫の恋クリーニングに出しちゃうぞ
春愁のからだをカーブさせて川
雷雨です。以上、西陣からでした
と、思ったらもう出目金のうごき出す
満場ノ悪党諸君、月ガ出タ
帯・坪内稔典
装丁・君嶋真理子 四六判上製カバー装 152頁
●著者略歴
1938年1月3日和歌山県生まれ。1994年「船団の会」入会。2000年第1句集『遠くの山』上梓。2001年から「船団の会」ホームページ「e船団」担当。佛教大学大学院(通信制)在学中