◆第一句集
聖河てふ泥の流れや冷し瓜
恩師・有馬朗人先生に捧げる三百句
一句ごとに朗人先生のご指導を懐かしく思いつつ、
先生への感謝の気持ちを込めて編んだ句集です。
(著者)
◆自選十句
聖河てふ泥の流れや冷し瓜
山を出てあやめの水となりにけり
鳥雲に酸味の残る解熱薬
酒を酌むうちに霞の中にをり
蟻の列巣穴近づき乱れけり
王宮は島の高きに秋澄めり
夏至祭のポール一気に立ち上がる
春寒や拭ひて厚き刃の脂
木の名前言つて焚火へ放り込む
卓袱や五行の赤の鯨肉
[しょうだひろふみ(1976〜)「天為」同人]
装丁:山根佐保(ream)
四六判並製カバー装クータバインディング
176頁
2025/05/26刊行