[立ち読みする]
◆ 第一句集
「はぐれけり林檎の皮の裏道に」ちょっと油断していると、読者はメビウスの輪の裏側に来てしまっている感覚になるから不思議である。それでいて適切な表現、節度を弁えている為、読者に難解な印象を与えない。何事も匙加減を知っている・小生・なのだ。
(中原道夫・序より)
プーさんの瞳は釦はるうれひ
文具屋の中身なきもの涼しかり
原作に日傘の色はなかりけり
沢庵の皺が足らぬと言うてをる
ストーブの片隅にある別の隅
序文・中原道夫
装丁・君嶋真理子 四六判上製上製フランス装 174頁
●著者略歴
昭和16年京都生まれ。平成10年「銀化」入会、中原道夫に師事。現在、「銀化」同人、俳人協会会員