◆第一句集
このわたこのこうたかたのひと日了ふ
モダニステックな現代感覚とかすかな孤寥感とがこの作家の想像力の内部ではこをろこをろと渦巻いている。
帯・横澤放川
◆作品抄出十句
無憂樹に触れたる蝶のすでに遠し
走り根は花の真闇に西行忌
裏山に春月ゴドー待つごとく
被爆三世と告げてさらりと螢の夜
泉汲むいつかはうすれゆく少女
峰雲や騸馬は蒼き草を食み
向日葵の首へ銃口空涸るる
月満ちて鱗翅一枚石の上
梟鳴く夜の基督のふくらはぎ
詩に痩せて二・二六なほ寒昴
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[しまざききこ「群青」「山河」同人]
帯・横澤放川
四六判並製カバー装
178頁
2024/09/20刊行