◆第一句集
立春の我に一つの志
どの句も過剰な装飾を加えていないのが好ましい。
俳句とは肩の力を抜いて、自然体で詠めば良いと教えてくれるのである。
(序・中西石松)
◆自選十二句
春一番音立てて行く旅鞄
アカシアの芽吹きや円き水平線
心眼も心耳もこころ風光る
田を植ゑて我を産みしと母の声
六月やすつくと伸びし子の手足
河骨の咲き初めし時水ゑくぼ
手の平を離れぬ蛍父忌日
天瓜粉子を転がして抱き上ぐる
伝へ継ぐことも務めや終戦日
秋惜しむ鳥打帽の笑顔かな
青瓢三尺にある種の未来
白鳥のこゑ暮れ残る邑知潟
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[きたがわあいこ(1951〜) 「雪垣」同人]
序:中西石松
装丁:君嶋真里子
イラスト:福島房乃・森田晃多
四六判上製カバー装
214頁
2024/09/16刊行