◆ホスピスからの渾身の散文詩集
前著『卆寿だより』を上梓してから、半年が経ち、いま、私はJ病院というホスピスにいる。
毎日、食事も満足にとれず、寝てばかりいる。知友への便りも、欠かせないものは娘に代筆をたのんでいる。新聞もTVも、大リーグのニュースを除いて、ほとんど見ない。視聴を刺激してくれるのは、辛うじて、睡眠中に「見る」、「雑念」や「妄想」の類いだ。
どれも碌でもなく埒もないものばかりだが、時折、気がむいたときに、思いつくまま、娘からもらったメモ帖に、それらを書きつけることになった。病院内でできる気晴らしといえば、仰臥したまま書けるこうした乱筆乱文のメモ書ぐらいだ。
(あとがきより)
◆目次
終の棲家
国際交流
来ないでくれ
七転八倒
投薬
院内風景
スタイル
透析室にて
わたしの点鬼簿 ─近しい人たちの死について
ヤバイ
幻の展望風呂
再びショー・タイム
延命治療
あとがき
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[かみもとしゅうじ(1934〜)]
装丁:和兔
四六判ペーパーバックスタイル
78頁
2024/08/26刊行