◆第一句集
恵方巻かぶりつけよと言はれても
対象を当意即妙に俳句に収めながら、どの句にも歯切れのよいすがすがしさを感じる。
(序より・小川軽舟)
◆自選十句
剪る前に鳴らす鋏や霜柱
明易し宿に潮の時刻表
夕河岸の床氷塊を走らしむ
山の日に飛び交ふものや落し水
カツ丼の味の濃かりし荷風の忌
霧とぶや白山ふうろ踏むまじく
夕菅や音も二輛の小海線
螢火や不意にわが身の腥き
冬あたたか佃煮さげて佃島
息深く辛夷のもとに悼みけり
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[おかもといずみ(1937〜)「鷹」同人]
序:小川軽舟
装画:久村香織
装丁:和兔
四六判並製カバー装
180頁
2024/07/23刊行