◆第一句集
曳いて来し山羊に曳かれて青き踏む
九年共に暮らした山羊のうしお君との思い出は尽きない。最期を看取った順一さんの姿は本当の家族そのものだった。山羊の好んで食べていたものなどを見るたびにこれからも思い出されることだろう。本集はうしお君追悼の思いで編むことを決意されたという。幸せな山羊だったとつくづく思う。
(序より・名村早智子)
●自選十句
屈ませるちから菫のそのどこに
踏まれたる草の芽むんと戻りけり
本といふ窓の形や緑さす
滝に身を貫かれたく仰ぎけり
身の冷えてなほ一瀑を去り難し
尾頭は地球の裏か鱗雲
この膝も岩場の一つ赤とんぼ
梟の飛ぶ構へして糞放つ
放たれし山羊吸はれゆく夏野かな
秋草の香りもろとも子山羊抱く
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[おがたじゅんいち(1974〜)「玉梓」同人]
序:名村早智子
装丁:和兔
A5判ペーパーバックスタイル
72頁
2023/06/01刊行