◆第一句集
朴散つて彩雲放つ武甲山
句を授かるか否かはその対象と作者の心の交感に拠る。
詩の女神が降臨したかのような出会いの一句といえよう。
序・村上喜代子
◆自選十句
白梅の飛んで星座の端にをり
芋虫の逃げ出す方が頭らし
初版本の福紙伸ばし風入るる
月代や生糸は水の光持ち
種袋開くれば風の新しき
霾や傷つきやすき旅鞄
日本といふ箱庭に富士を置く
今雲の中にゐるらしさるをがせ
綿虫や誰の撞きたる三井の鐘
朴散つて彩雲放つ武甲山
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[おみやすこ(1943〜)「いには」同人]
序:村上喜代子
装丁:君嶋真理子
四六判並製カバー装
196頁
2024/05/27刊行