◆再版完成!
花や鳥この世はものの美しく
芭蕉一代の表現行爲を継承しようと志すなら、その爲事を尊敬しつつ、各人自分一代の爲事を志さなければなるまい。そこに止むなく生じるかもしれない難解さを恐れたり、況んや忌避したりは禁物だらう。(著者)
栞・堀田季何 小津夜景 岩田奎
◆自選十五句
活字てふ文化滅びん夜の秋
陽炎や人形腑分け綿ばかり
竪の橫の聲交へ雨夜ほととぎす
罅痛し皸リ悲し紀元節
もののふの耶蘇蛆たかり肉薰れ
乳房より乳汁り白し搗上る
梓弓春は一の矢一の的
戀なべて泥うたかたと業平忌
秋蚊帳にまぐはふ靈マか現身か
火を垂るや又掬ヒ上げ飛ぶ螢
草能の後ろいつより月在りし
踏外す若いかづちかあの鳴るは
木のくれの舞一トさしか人一生
鶏頭のいうれい立てりあの邊り
雪頻れ逹磨俳諧興るべう
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[たかはしむつろう(1937〜)]
栞:堀田季何/小津夜景/岩田奎
装丁:和兔
四六判上製カバー装
254頁
2024/02/04刊行