◆第一句集
鎚音を子守唄とし子の昼寝
作品を通して感じるのは、来し方に縛られることなく、日々新しさを求めて歩み続ける陽子さんの姿である。
序より・中根美保
◆自選十三句
連凧のしんがり自由自在なり
金箔を置けば夜なべの華やげり
辻地蔵めでたき色を重ね着る
秋の灯や道具をつくる道具たち
鎚音を子守唄とし子の昼寝
膝送りして炉話の続きをり
こどもの軍手おとなの軍手大根引
赤い羽根たひらな声を合はせをり
金つ気の残るてのひら雛あられ
赤とんぼ壁あるごとく引き返す
空の一点破りて鷹の戻りけり
糠床の機嫌よき香や夏来る
鞴祭鉄のにほひを懐かしむ
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[まるやまようこ(1946〜)「一葦」同人]
序:中根美保
装画:丸山陽子
装丁:和兔
四六判フランス装カバー装
242頁
2024/02/26刊行