◆第五句集
旅鰻旅の終りは魂抜けて
『旅鰻』は私の第五句集です。
本句集には、『象潟食堂』以後五年余の作品を収めました。
(著者)
◆自選十二句
草の絮光の国を出て消えし
眼科医のくまなく覗く我が銀河
子規の忌の月見バーガー子規と食ふ
密会はむらさきを着て鳥兜
ピラニアの魚拓逃げさう水の秋
涙ほどあたたかき雨春を待つ
三月やたましひと酌む浦霞
草に寝て流離果て無し石鹸玉
あたたかや母の遺せしヤクルト飲む
梨咲いて無聊の空を輝かす
籐寝椅子父の全盛期の熱海
旅鰻旅の終りは魂抜けて
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[もりやあけとし(1950〜)「閏」主宰]
装丁:和兔
四六判上製カバー装
210頁
2024/01/28刊行