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◆ふらんす堂文庫
木下夕爾の詩を、同郷の作家井伏鱒二はこよなく愛したという。夕爾の俳句も又多くの人々によって愛誦されている。この度、久保田万太郎選を中心に345句を収録し、ポケット版にて刊行。
◆収録作品より
わが声の二月の谺まぎれなく
水ぐるまひかりやまずよ蕗の薹
たたずみてやがてかがみぬ水草生ふ
烈風にきこゆるとなき雲雀かな
猫柳つめたきは風のみならず
この丘のつくしをさなききつね雨
春雨やみなまたたける水たまり
子のグリム父の高邱春ともし
春暁の大時計鳴りをはりたる
家々や菜の花いろの燈をともし
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[きのしたゆうじ(1914〜1965)]
編集・解説:成瀬櫻桃子
栞:清水哲男
装丁:千葉皓史
A6判フランス装
82頁
1994.07.25刊行