◆第二句集
今までも今も幸せ赤まんま
夫にわれ我に夫ゐて年新た
大いなるものは映さず初鏡
著者の宮谷昌代さんは、いつも前向きで明るい。その人柄は俳句にも現れていて、読む人の心をなごませてくれる。
これからも「天塚」の伝統を守ると共に、俳人として積極的に活動していただきたいと思う。
(帯より・片山由美子)
◆自選十句
煩悩の数と思へり落椿
前へ行く時は前見てチューリップ
生まれたる数だけ消えてしやぼん玉
滝の前いつしか滝になるわたし
紙魚育ついづれは反故となる蔵書
秋茄子傷に貫禄ありにけり
そろそろと思うてをればばつたんこ
子と遊びたくてどんぐり拾ひけり
善悪の隙間を生きて竜の玉
ありがたうは結びの言葉冬灯
一つとは限らぬ答へ花八手
天命にゆだねて励む竹の春
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[みやたにまさよ(1945〜)「天塚」主宰「香雨」同人]
帯:片山由美子
装丁:君嶋真理子
四六判上製カバー装
206頁
2023/09/01刊行