◆第一句集
うべなひて無為にゐること椿落つ
「一冊の句集を」というのが私の夢でした。
いまここに念願の句集を手にして大変うれしく思います。
あとがきより
◆自選十句
うべなへる一汁一菜春立てり
三椏やひつつめ髪の母のこと
ひとことにうれしくなりぬ郁子の花
万緑のなかへ帽子を忘れさう
やまももの零れやすきにいよよ雨
とんばうの空の奥にもとんぼとぶ
秋灯に帆船模型影ながし
住む人のゐるらし目貼あたらしく
日脚のぶ市松人形の髪結ひ上げて
無為にゐて熱き珈琲女正月
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[すずきしずか(1943〜)「椋」会員]
序句:石田郷子
装丁:君嶋真理子
四六判並製カバー装
146頁
2023/06/02刊行