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1985年より2005年までの418句を収めた第2句集。
いよいよ華やかに / 序・有馬朗人
麦星のひとつともりて辻楽士
由紀子さんの俳句の特徴は、知性と感覚に裏付けられた柔らかさである。写生を基本的手法として抒情性が強い。忘れてならないのは、神話や物語、そして歴史への強い関心である。(序より)
梨咲いてこの世にのこる化粧匣
なほ匂ふ灰かき寄せて冬牡丹
お遍路のうすももいろに嬰抱いて
紫苑高しやがて神々来る露地に
須佐之男の山河とよもす星の恋
序文・有馬朗人
装丁・君嶋真理子 四六判並製ソフトカバー 256頁
●著者略歴
1944年山梨県生れ。1964年「山梨冬芽会」入会。1965年「夏草」入会。1973年夏草新人賞。1981年夏草同人。1984年第1句集『翼船』上梓。1985年「屋根」入会。1990年「天為」入会。「天為」「屋根」同人。俳人協会会員。