●第十九句集
雲はいつ、どこで、その最初の姿を見せたのだろう。
「雲」と名付けたのは誰だろう。
そんなことを考えながら、今日も雲を見ている。
(著者)
●収録作品より
われに若い日のある不思議雪卍
かたはらにすゞなすゞしろ雲のいろ
死はいつも千鳥足にて小正月
斑雪野へとびたきト音記号かな
水雲召す兜子は何処師は居ずや
贅沢は素敵戦後の秋は好き
「おうい雲よ」とびたつきはの菱喰よ
老いて買ふ夢と台湾バナナかな
雷鳴を飲み込む雲のふたつみつ
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[はたゆみ(1938〜)同人誌「豈」所属・個人誌「GA」発行]
装丁:和兔
四六判ドイツ装丁
154頁
2023/01/15刊行