◆第二句集
炊き出しの最後はカレー春満月
俳句には実感が大切であり、「きたごち」では対象に五感で接することが大事と説いているので、その意味で潤子の句は「きたごち」の申し子ということができよう。
(序・:柏原眠雨)
◆自選十句
薄紙の婚姻届ヒヤシンス
手袋を脱ぎ鉄砲の手に重し
シュート決められ溜息の暑さかな
ロボットの振る手に団扇振り返す
航空ショー始まる前の威銃
炊き出しの最後はカレー春満月
春節のパレードにゐる孫悟空
トーチカの銃眼に鳴る虎落笛
白日傘小脇に汲める宗祇水
税務署の吊り広告や春隣
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[ささきじゅんこ(1964〜)「きたごち」編集長、「しろはえ」共同代表]
序::柏原眠雨
装丁:君嶋真理子
四六判並製カバー装
210頁
2022/12/01刊行