◆第一句集
水戸つぽ気質ときに現れ青あらし
塙さんの人生の生き方の在り様を述べた句であるが、その時々の瞬間を大切しながらも何事にも真摯に取り組んでいこうと姿勢がうかがえる
水戸つぽの思い込んだらそれをとことん貫き通す一本気な性格なのである。
(序より・能村研三)
◆自選十句
菜の花やレール曲がりて海に落つ
性格は少年のまま木の実独楽
いつよりと言へぬ晩年さるすべり
青ぶだう旧約聖書のインディア紙
家系図のはじめは分家蝌蚪の紐
菜の花の明るき朝や母覚めず
さりげなく来てさりげなく二月去る
忽然と消えし給油所麦の秋
その中に非正規労働蟻の列
人流とふ賢しら言葉卯波立つ
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[はなわせいいちろう(1941〜)「沖」蒼茫集同人]
序:能村研三
跋:森岡正作
装丁:和兔
四六判上製フレキシブルバックスタイル
244頁
2022/10/22刊行