●自選十句
家中に絵を描きたし冬の濤
夕方はまだ明るくて花あふち
詩的な発想が豊かで自在な表現をもつ石井洽星さんの世界
(序より・藤田直子)
●自選十句
逃水や老いは幻影かもしれぬ
造花めく夏暁の手足かな
家中に絵を描きたし冬の濤
鞦韆やガラスの靴を履きしまま
逢ふときは一枚の羽根夏の宵
春潮や女一生眠たくて
手品師の布を払へば曼珠沙華
花野きてわが祭壇の見つからず
天の川いまも露宿の旅にあり
夢の木を啄みつづけ暮早し
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[いしいこうせい(1943〜)「秋麗」同人]
序:藤田直子
装画:石井洽星
装丁:和兔
四六判上製カバー装
194頁
2022/9/11刊行