◆第二句集
付箋にも星の輝くクリスマス
茉於は、自分を取りまく世界に思いがけない美しさを見つけては感動し
愛しさをおぼえては熱くなったにちがいない。
そして、それを大切に十七音に紡いできた。
そこに爽やかで誠実な詩心を見る。
加古宗也
◆自選十句
みどりごの欠伸のひとつづつに蝶
子を立たす眩しき場所や冬の森
夜の蝉と淋しいといひ泣きし子と
秋の日と思ふトンネル抜けるたび
たんぽぽを踏まぬやう母と離れぬやう
どの窓も寝息正しき星祭
しんと夜長饅頭は鞄の底
西瓜切り分ける大人になつてゐる
稜線にしまはれてゆく御元日
日の当たるところ菜の花匂ひけり
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[たぐちまお(1973〜)「若竹」同人、「風のサロン」会員]
栞:石田郷子
装丁:和兔
四六判並製カバー装
168頁
2022/08/30刊行