◆合同句集
白梅の空に溶け込む一樹かな 進
花鳥諷詠の美しさを極めた句が四季の季題に載せて並んでいます。
乗りかへの須磨は明るき花の駅 泰代
季題に色鮮やかな言葉を絡めた詩情あふれる句です。
(序・酒井湧水)
◆自選五句
進―――――――――――――
門松や写真はみ出す大家族
帆船のマストに潤む春の星
春愁やパイプ煙らす休診日
生きるには疲れましたと洋紫陽花
夏空に槍つくドンキホーテの像
泰代――――――――――――
春塵をぬぐひて琴に向くこころ
去年今年なく面影の子を抱く
花冷の手を合はせ今祈ること
桜鯛明石の旬を買ひにけり
君を呼ぶあはひに消えし虹の橋
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[うちだすすむ(1935〜)「ホトトギス」同人]
[うちだやすよ(1937〜)「ホトトギス」同人]
序句:稲畑廣太郎
序・題簽:酒井湧水
装丁:君嶋真理子
四六判上製カバー装
246頁
2022/08/02刊行