◆第三句集
青葉木菟たましひの耳澄ますらむ
人間界と自然界とは目に見えないところで感応し合っている
(あとがきより)
◆自選十句
真紅の身裂いて団栗芽吹きけり
春ショール巻いて時間の戻るなら
まぼろしの蹤きくる気配蛇苺
ささめくは木霊か星か涼新た
かなかなやしづかに時の醸さるる
はるかなる音に覚めたる白露かな
亡き母へ供へし桃を父に剥き
死者のほか恃むものなし寒昴
昏れぎはの雪嶺に瑠璃ただよへり
星空へまだ温かき熊吊るす
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[かいゆきこ(1964〜)「天為」同人]
装丁:君嶋真理子
四六判ペーパーバックスタイル
198頁
2022/07/22刊行