◆第一句集
キトラ古墳玄武の亀の鳴きにけり
それぞれの句に宿る、「俳句のこころ」を、
しっかりと感じた。
安立公彦
◆安立公彦抄出十二句
梅真白けぢめ大事に生きにけり
陵の寄らば大樹と百千鳥
山寺の鐘の音とどく春田かな
篝火に闇動き出す鵜舟かな
白蓮や法衣の父の在るごとし
母の呼ぶ声より暮るる里の秋
リラ冷えや胸にクルスのある安堵
空蝉やイエスの衣縫ひ目なし
よき旅の終りの髪を洗ひけり
開花宣言聞くや銀座の交差点
広重のうけ口美人春三日月
この町にノーベル賞や水の秋
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[あらいめぐみ(1980〜)「春燈」同人]
序句・帯:安立公彦
跋::三上程子
装丁:君嶋真理子
四六判フランス装
206頁
2022/05/29刊行