◆第二句集
のこぎりは押すよりもひけ山笑ふ
コロナが早くおさまり、山の鼓動に共鳴して笑い転げたい、という願いも込めました。
(あとがき)
◆自選十句
一つづつ赤き裏打ち梅の花
踊りつつ沖に出てゆくやつこ凧
ひらひらと来て大根の花となる
河童忌やわが青春の上高地
繃帯を外して終る夏期休暇
紅白の萩染まらずに寄り添へる
跡形もなく飯場消え鬼やんま
五限目は枕草子雪催ひ
初氷先に割られてしまひけり
日向ぼこ今は眺むるだけの海
*
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[いながきいつお(1944〜)「滝山」同人]
装丁:君嶋真理子
四六判上製カバー装
198頁
2022/05/30刊行