◆第一句集
一本道ひたすら歩む暮の秋
句を詠むことで自らを励まし、奮い立たせていたのであろう。
いま、啓一さんは病により、生きていることの有り難さを嚙みしめ、一日一日を丁寧に過ごしておられる。
(序より・鈴木すぐる)
◆自選十句
蒼天に雲湧くごとし梅真白
春疾風三富の畑捲り上げ
長靴を履いてはしやぐ子春の泥
唇をトマトに染めてナポリタン
半夏生白磁の白を深めけり
神輿邌る築地場外こぬか雨
大漁旗浦々に満ち秋祭
パソコンに時を忘れし夜長かな
防火用大書のバケツ初氷
神主も巫女も総出の年用意
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[とねがわけいいち(1944〜)「雨蛙俳句会」同人]
序:鈴木すぐる
装丁:君嶋真理子
四六判上製カバー装
220頁
2022/04/27刊行