◆最新歌集
世の中は激しく変化しております。しかし、私はこの歳月を殆ど成長しなかった現実に愕然としております。この歌集を編むに当たり以前と同じようなことしか浮かばないのです。確実に変わったのは外面だけのようです。
それでも、その時々の局面には真摯に向き合ってきたと、自分なりには思えることが唯一の救いです。そんな生き方の自分に、皆様の貴重なお時間を少しの間でも割いて頂けたら幸甚です。
(あとがきより)
◆作品紹介
なまなまと人生の秋、あらためて暦を見つめ苦笑いせり
時間ほど大切なもの見当たらぬ無為に捨てしよ若さに酔いて
日めくりが開きかけてはまた戻り五月三日の風とあそべり
「どこよりもさびしき」と詠む動物園、鶴に怒りを見つむるこころ
ふるさとへ子や孫ぐいと引き寄せて「はやぶさ」本州北端に来つ
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[ひらいぐんじ(1938〜)「未来短歌会」所属]
装丁:君嶋真理子
四六判ペーパーバックスタイル
134頁
2022/05/21刊行