◆第一句集
涼風や万年筆の黒光り
「型」を信じ、対象に素直に向き合おうという健気なようすが見て取れる。
*
俳句が好きでありさえすれば、俳句は決して高松さんを見捨てることはない。
(序より・加藤静夫)
◆自選十句
花冷の蕎麦屋の柱時計かな
雁風呂や長子戻りし蜑の家
天山の麓渺渺花石榴
友一人また逝きし夏砂時計
夕凪の島折り返す画舫かな
黍畑行きたる果のメコンかな
行き摩りの床屋を出れば秋祭
大谷石古りし実家や秋彼岸
風花をワイン抱へて戻りけり
マイセンの人形飾る暖炉かな
Amazonでの本の購入はこちらより→ Amazon
ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[たかまつたけお(1942〜)「鷹」同人]
序:加藤静夫
跋:志田千惠
装丁:和兔
四六判上製カバー装
206頁
2022/03/30刊行