◆第二句集
冬オリオン応へよ命とは何か
私は信じる。
私にしか詠めぬ俳句があるのだと。
生かされている私の、ほんの一瞬の魂の記録でもある。
(あとがきより)
◆自薦十句
七日目の蝉のいのちの鳴くところ
小鳥来る錆びた木陰の戦車にも
サーカス小屋に懸かる銀河や中也の忌
母だけを想ふ日であり七日粥
探梅や呱呱ゆたかなる村に出づ
囀りや兜太平和な朝に死す
いづくへと還るいのちや花筏
花虻の来てしづかなるカフェの椅子
母の日の海を感じてゐる夜汽車
源流は黙ひとつなり天の河
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[なかむらこうせい(1947〜)「河」無鑑査同人・「水脈の会」代表]
装丁:君嶋真理子
四六判上製フレキシブルバックスタイル
154頁
2022/01/26刊行