◆創刊百周年記念の合同句集
創刊百周年を迎える本年、馬醉木俳句集を出版することが出来ました。これもひとえに、ご参加下さった皆様、準備から校正発送まで心を配って下さった方々の御蔭と、感謝申し上げます。
思いもかけぬ、一年半前からのコロナ禍に、生活の自粛を余儀なくされる日々、俳句を詠むという事を、改めて考える機会となりました。
この五年間には、前主宰水原春郎の死去を始め、多くの会員の方々を見送りましたが、抒情と革新の精神を守って、これからも進みたいと思います。
この一冊が、皆様の記念のよすがになりましたら、何よりも嬉しく存じます。
(序より:德田千鶴子)
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七十路は白より紅のさるすべり 德田千鶴子
芒原波立てば吾見失ひ 同
沈めても一直線に浮いてこい 同
稲つるび唇強く噛みしむる 同
ちらし鮓抱へて母に会ひに行く 同
ままごとの仲間となりて冬籠 水原春郎
あらたまの春待つ心たかぶれる 同
初雪を追ふ嬰の眼の澄みまさり 同
庭下駄に乗りし蛙と目を合す 同
蚕豆のはしりと言うて十粒ほど 同
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
序:德田千鶴子
装丁:和兔
A5判並製カバー装
304頁
2021/10/07刊行