◆第一句集
冬凪や朽ち舟沖を向きしまま
俳句を作ることは、ここまで生きてきて、そして今ここにある自分の存在の意味を問うものなのだと感じる。
(帯より・小川軽舟)
◆自選十句
桐咲くや裏から入る母の家
寒桜空青ければ母死なず
猪垣や女が守る峡の家
茜空二日の筆を洗ひけり
春嶺や赴任の吾子へ発車ベル
兵の墓は石塊夏の蝶
皮手套海青ければ旅に出づ
黒猫の膝を離れず夜の秋
柿日和母の紬に袖通す
冬凪や朽ち舟沖を向きしまま
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[おぐまはるえ(1944〜)「鷹」同人]
序:小川軽舟
装丁:和兔
四六判上製カバー層
164頁
2021/09/22刊行