◆第二句集
捨て苗のはばかりつつも色深む
弱者に対する温かい目を感じる句である。「はばかりつつも」と見る心根こそ、俳人に欲しいものである。
(序に代えて・木附沢麦青)
◆収録作品
日の匂ひ忘じてをりし雪の景
木製の匙置かれある木の芽和
稲藁を焼き天日を脅かす
参道を覆ふ未踏の雪清し
自画自賛いつに変らず生身魂
同郷の集ひ新米称へあふ
杉花粉世の大敵とうとまるる
校門の古りたる桜紅葉かな
風の声聞き分け野火に対しけり
下萌を踏まずと跳んで身の軽し
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[やまざきがよう(1933〜)「青嶺」同人]
序に代えて:木附沢麦青
装丁:君嶋真理子
四六判並製カバー装
194頁
2021/08/30刊行