◆第一句集
どんなにちいさないのちでもおなじいのち。皆わかっている。
でもどんなにくだらなく見える生活でも
あなたとおなじく貴いはずの一人生なのだと。
そして所謂「普通」の生活を生きられることが
一番しあわせなことなのだと。
(著者)
◆自選十句
こころ裂かれて朧月凝視せる
花に嵐のたとへもあるさ誰を信ず
朴散華たれわるからぬ縁吉凶
此処からの一歩が独歩夏をはる
口中に吐瀉せし残滓銀河降る
草紅葉信ずることで君に枷
冬至芽やいま信ずるをえらぶ覇気
木守りや消して消せざる縁あまた
安酒に代へて変はらぬ屠蘇機嫌
挨拶を御役御免で歌留多の座
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[にしなじゅん(1971〜)]
装丁:君嶋真理子
四六判並製カバー装
232頁
2021/06/10刊行