◆第一歌集
みどりこきさつきのはかげはまゆふは卒寿の庭に白く輝く
人生も終りにさしかかり過ぎ去った日々をふり返ることが多くなりました。
今当時の作を読み返してみまして、亡母と共に過ごした
日々が思い出され、又、私の歩んで来た日々を顧みて当時の作品をまとめてみ
たいと思い立ちました。
(あとがきより)
◆収録作品より
雉鳩は丸き姿を映しつつ睡蓮の鉢廻り水飲む
習字をば習ひ始めし母上は子供の如しひたすら書きます
目覚めむれば香の満ちてをり室内に百合の蕾は一夜に開きて
揺れなびく蚊帳吊草を刈りながら若くはなしと腰伸ばしたり
みどりこきさつきのはかげはまゆふは卒寿の庭に白く輝く
Amazonでの本の購入はこちらより→ Amazon
ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[せりざわかよこ(1948〜)]
装丁:和兔
四六判上製カバー装
180頁
2021/05/31刊行