◆〈夢の花〉の一集
ひと時─そう、雁の渡りが見えなくなるまでのつかの間─人生を振り返ったあと は、すぐに未来に心を向ける。私もこんな生き方ができればよいと心から思う。
悔恨は雁の姿の消ゆるまで 紀子
あとがきにかえてより・高柳克弘
★高柳克弘選
春ショールいつか降りたし君の駅
パソコンの傍に硯や春障子
無愛想な女将に会ひに夏暖簾
選挙日や喉につるりと心太
鍵盤の跳ねてリストの秋とゐる
風の夜や我が心中の月夜茸
かなかなや終着駅の汽笛澄む
網走の海風とゐる花野かな
あいたいね「ね」がなつかしき賀状来る
来し方はほろほろ遠し冬茜
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[まののりこ(1944〜2020)]
あとがきにかえて・編集:高柳克弘
装丁:和兔
四六判上製カバー装
122頁
2021/05/19刊行