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◆季語別句集シリーズ
「忘」から「昧爽」まで、既刊句集全十一冊の作品を季語別に収録。作品理解の上で更に役立ち、実作者にとっては季語を通して俳句を学べる格好の一書。
◆収録作品
第一句集『忘』
第二句集『木語』
第三句集『手甲』
第四句集『草譜』
第五句集『まるめろ』
第六句集『昧爽』
番外句集として『梶の花』『天音』『樹冠』『煙霞抄』『帽子』
◆収録作品より
春靄の湖やすらげば歩けさう
兄逝きて二月たちまち了りけり
たびらこの早緑月となりしかな
寒明けて読みそむ宇津保物語
ほとほとと春来る鬼か風音か
早春の空いろ帽子あみだにす
白く黒く暁けぬ浅春の日本海
冴え返る諏訪明神のひもろぎも
橋白き渦の鳴門の余寒かな
春めくや悪寒の舌の粥しづく
*
[やまだみづえ(1926〜)]
装丁:山崎登
四六判並製カバー装
310頁
2001.05.24刊行