◆第三句集
渡辺鮎太とは「人恋しさ」を五・七・五の古来からのリズムに載せて詠う、センチメンタリストといえよう。
(帯)
◆自選十句
金銀はかく使ふべし春の海
ものの芽に持ち上げられし雲母かな
蟇で御座る雨の夕べが好きで御座る
溝浚へかうして老ゆるものなのか
川床料理女将の顔の長きこと
桃配山のふもとの白日傘
空蝉に水を注いでゐる子かな *蝉=正字
ほつぺたの西瓜の種を取つてやる
花背なるあなももいろの時雨かな
冷えびえとまこと大黒柱かな
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[わたなべあゆた(1953〜)]
栞:摘里葦彦
四六判上製カバー装
102頁
2021/01/24刊行