◆季語別句集シリーズ
「雨の歌」「水精」「天弓」の既刊句集、および「天弓」以後平成9年までの作品を季語によって分類して収録。作品理解の上で更に役立ち、実作者にとっては季語を通して俳句を学べる格好の一書。
◆収録作品
第一句集『雨の歌』
第二句集『水精』
第三句集『天弓』
『天弓』以降
◆収録作品より
抽斗に埒なきものを溜め二月
寒明や花のかたちの土瓶敷
立春の酢の香ただよふ厨かな
もの音の中のひとごゑ冴返る
庖丁に生麩吸ひつく余寒かな
きさらぎや水引の緒の強き撥ね
啓蟄や上がり框にうすぼこり
清明や壺に満ちゆく水の音
春暁の雲をまぶしむ波がしら
春の夜の椀の重たきうしほ汁
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[かたやまゆみこ(1952〜)「狩」同人]
装丁:山崎登
四六判並製カバー装
146頁
2003.04.16刊行