◆第一句集
光るとは生きることなり飛ぶ蛍
自然の中の命の循環が躍動的に捉えられている。
明日香さんは五七五の俳句の形で、小さな命の不可思議さを表現する術を手に入れたのである。
(序より・南うみを)
◆自選十句
山々のばうばうけぶる雛かな
卒業子門を出づるや風となる
畦塗の泥飛び散つてきんぽうげ
春昼の電車胎内とはかくや
早苗田に繊毛運動始まれり
捻れつつ野分に向かふ雄松あり
萩群の騒々しきまでに枯るる
霜の夜や使ひこなせぬ父の筆
牡蠣打ちの台よりしづく絶え間なく
寒鴉舌乾くまで嘴開くか
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
[たにだあすか(1965〜)「風土」同人」
序・南うみを
装丁:和兔
A5判ペーパーバックスタイル
72頁
2020/12/7刊行