◆第一句集
一瞬といふ刻のあり椿落つ
優しい目差しの中に精鋭なところのあるお人柄です。又数多くの吟行をされ、写生の確かさを感じます。
序より・大橋 晄
◆自選十句
寒の水掬びて熱きたなごころ
薄氷に攻撃的な俺がゐる
雁風呂や波音高く聞こゆる夜
初宮の児に燦々と春日差す
でで虫を雨の葉裏へ帰しやる
滝がしら水に逡巡なかりけり
鉦叩鳴いてこの先行き止まり
露の世を虚子の膝下にゐる安堵
御堂筋真つすぐといふ寒さあり
東塔の黒き影より雪ぼたる
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[やまだ・たかし(1952〜)「ホトトギス」同人・「雨月」同人会長」
序・大橋晄
装丁:和兔
四六判上製カバー装
192頁
2020/11/28刊行