◆第二句集
どの口も賢さうなる燕の子
一心に餌を欲るいとけなき燕の子と孫たちの姿とが重なっての思いである。共に未来に向かって健やかに生きていって欲しいと願うばかりである。
(あとがき)
◆自選十二句
水の中より水湧いて夏湧いて
囀の中にさへづり生まれけり
どの口も賢さうなる燕の子
捨て身の構へ怖ろしき秋の蜂
ことごとく孫に取らるる恋歌留多
さざなみの広がるときの秋の声
一歩前一歩前へと鉦叩
行く秋の雨も道づれなりしかな
数ほどの淋しさありぬ夏椿
落葉道ひとりの音をひとり聞き
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[みやのしゅん(1940〜)]」
装丁:君嶋真理子
四六判上製カバー装
182頁
2020/12/2刊行