◆第一句集
自画像の鋭き眼差しの涼しさよ
一切を自分を高め、自分に出会うことと観じて俳句に書き留める。それはまさしく自画像を描くことである。
(跋より・太田土男)
◆自選十句
露けしや埴輪に赤子負ふをみな
鈑金の音や昭和の日の暮るる
送り火を焚いてひとりの家に入る
書初の「希望」の廊下続きけり
みづうみを日照雨くる夏炉かな
空席に予鈴のひびく夜学かな
万緑や授かるといふ山言葉
木の実落つかごめかごめの輪の中に
草色のやがて空色シャボン玉
やませ来る嵩上げの土手越えて来る
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[わかばやしときこ(1940〜)「百鳥」同人]
序句・大串章
跋・太田土男
装丁:君嶋真理子
四六判並製カバー装
216頁
2020/12/3刊行