◆私家版
愛わかつごとく賜ひしリラの花
三年程前から、三人の娘達に句集を作ろうと思い、この秋、金婚式を迎える機会に出版することを決めました。
(あとがきより)
ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
◆作品紹介
壁掛織る白夜に夫を待ちながら
臘梅や子の微笑に会ふごとし
裏山に初鶯の語尾不明
流れ星夜空久しく忘れゐし
万緑をよぎる鳥影鑑真忌
いくたびも仰ぎて飽かず朴の花
手を浸す冬の山葵田水ぬくし
銀杏落葉東大寺裏明るうす
わが庭は餌場遊び場雀の子
倒木の根方見遣ればひこばゆる
[さいとうとしよ(1947〜)「ぽち袋」会員]」
序句・橋本美代子
装丁:君嶋真理子
四六判上製カバー装
180頁
2020/11/03刊行