◆全句集
中村草田男の詩精神にふれ深く感銘し草田男を生涯の師として仰ぎつつ、自身の俳句観をそのおおらかな俳諧性において確立して行った鍵和田柚子。作品は、生の実感を手づかみでとらえた溌剌たる輝きと向日性の明るさがあり、また古典的素養に裏付けされた詩情によって独自の俳句的境地を確立した。晩年の老いや死を見据えた作品は、句境の更なる深まりをみせるものである。
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既刊句集に「『火は禱り』以後」を加えた作品4042句を収録。
解題・年譜・初句索引・季語索引
◆収録内容
第一句集『未来図』
第二句集『浮標』
第三句集『飛鳥』
第四句集『武蔵野』
第五句集『光陰』
第六句集『風月』
第七句集『胡蝶』
第八句集『百年』
第九句集『波無限』
第十句集『火は禱り』
『火は禱り』以後
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[かぎわだゆうこ(1932〜2020)」
句集解題・角谷昌子
年譜・石地まゆみ
あとがき・守屋明俊
初句索引・季語索引
装丁・和兎
菊判上製カバー装
442頁
2020/10/30刊行