◆第一句集
蜻蛉の北上川の風に乗り
津波という恐ろしい震災を乗り越えた今、恐れるものは何もない。ひたすら俳句と向き合いさらに伸びて欲しいと願うものである。
(序・染谷秀雄)
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◆自選十句
綿虫の松の葉先にとまりけり
野晒しの瓦礫ひと山寒雀
春の日を集めて玻璃のひとかけら
瑞山の囲む大地や麦の秋
積む雪の足跡深く仄青く
端居して父の面影遠きかな
大海に百里の流れ鰯雲
八方に光を返し蕗の薹
また一つこぼるる萩の水輪かな
踏切の棹を越え行く草の絮
[きむらゆういち(1961〜)「秀」所属]
序:染谷秀雄
装丁:君嶋真理子
四六判ハードカバー装
206頁
2020/11/28刊行