◆第二句集
純白の湯気立てて人愛すなり
季語は歳時記にあるのではなく、
自然の中にこそ息づいているのだと。
そして、その声を実感することで
何倍にも人生が豊かに幸せに
感じられるようになるのだと。
(著者)
◆自選十五句より
山出づる真水のこゑや初硯
獅子舞の歯の根合はざる山の冷
しろたへの余呉しろがねの初諸子
涅槃絵図掲げ真鯉の浮かぶ山
ぜんまいの月の中まで伸びあがる
乾かしてまた雨を行く遍路笠
幾重にも水音ときとして郭公
遥かより帰るところの涼しくて
草笛のさらに上手のゐたりけり
空海の筆勢夏に入りにけり
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[のなかりょうすけ(1958〜)「馬醉木」同人「花鶏」創刊主宰]
装丁:和兎
四六判ハードカバー
214頁
2020/09/25刊行